2016年1月 ドイツ視察①

1月12日、ドイツへ向かう。
同行者は、設計士の中島さんとESJ指導員の坂田君。
坂田君には1か月半ヤン氏のもとで研修を積んでもらうため、中島さんにはドイツの実際の厩舎の雰囲気、作りを見てもらってイメージを共有するために来てもらった。
僕はいろいろな厩舎を見て回ること、厩舎メーカーなどとの話し合い、そしてヤン氏に預けてあるESJの4頭の馬でレッスンを受けることが目的だ。

フライト

フランクフルト空港からレンタカーを借り、暗い雨の中をビーレフェルド目指して走る。
クルマが最新のメルセデスEクラスにアップグレードして喜んでいたのも束の間、あまりのハイテクぶり(ボタンが多い!)に困惑し、ヒーターが完全にぶっ壊れていて(最強で最高温度の熱風しか出ない!!)、結露を防ぐために30秒つけては消し、窓を開け、の繰り返し。
まったくローテクな運転となった。(ちなみに、2日後レンタカーをチェンジしたら3段階ダウングレードした・・・ガックリ)
それでも何とか350キロを走り切り、ホテルに着く。
ヤン氏がホテルまで来てくれ、久しぶりの再会を喜ぶ。

再会を祝して

1月13日。
毎度のことだが、時差ボケで朝の3時から元気ハツラツ!
シャワーを浴びたり本を読んだりするものの、ちっとも眠気は訪れず、朝の6時半に散歩に出かける。
しかし、外は完全に真っ暗闇でいったん諦めた。考えてみれば、ドイツの1月はもう何年も経験していなかった。
やはり日本よりはるかに緯度の高い「北の国だなあ」と実感。
朝食後、中島さんと一緒に改めてホテルのそばの公園を散歩する。素晴らしい朝焼けに2人とも心が浮き立つ。

公園1

その後、ヤン氏の厩舎へ。ここは120頭ほどを繋養している所で、厩舎のオーナーがそれぞれ個人やプロと馬房や施設の使用契約をしている。
ヤン氏はそのうちの約十数頭分を借りているのだ。
厩舎スタッフは寝藁の提供、乾草、ベースとなる餌は与えてくれ、また馬場や放牧地などの施設の管理もしてくれる。それ以外は個人で管理をしなければならない。
坂田君は朝からヤン氏の馬たちをウォーキングマシーンに連れて行き、厩務を開始。
中島さんは厩舎の重厚さ、カッコよさにさっそく惚れ込んでくれたようだ。

厩舎1

ヤン氏の手配してくれた馬場柵の業者が来厩。
サンプルを組み立ててくれ、説明してくれた。アドバイスを聞き入れ、2段のフェンスとキャバレッティなどを発注した。

真ん中がフェンスの業者、Weissさん

真ん中がフェンスの業者、Weissさん

午後、馬房の業者“Horse-Pferdesportsysteme”の本社を訪れる。
ここは厩舎関連施設だけでなく、室内プールなど様々なものを作っている大きな会社だが、社長の娘Dorinaさんやマネージャーら3人に施設や彼らの商品をくまなく見させてもらった。
今度の千葉は、厩舎の建物は国内業者、馬房や扉、窓、ゲートなどはドイツ製と、かなりややこしいことになっているのだが、ここHorseの皆さんは迅速、確実に我々の要求に応えてくれるので、本当にやりやすい。日本国内の代理店契約を結び、別れる。

Weberさんたち1

一旦ビーレフェルドに帰り、ヤン氏を車に乗せて再び向かったのが馬場の業者“Fairground”。
以前ブログにも書いたように、馬場の砂については14年来「本当に良いものを!」と願っており、今回の千葉の施設面では、お金がかかっても絶対に譲れないものなのだ。ヤン氏にもいろいろ下調べをしてもらった上で、この業者が良いということでFairgroundの社長とその息子でマネージャーのKevinさんと会うことになった。
先ずは彼らの施工した馬場を見せてもらった。

“Ebb and Flow”システムの馬場にて

“Ebb and Flow”システムの馬場にて

砂のグリップなどを確かめた後、散水設備について聞いてみると、地下から水を浸透させる“Ebb and Flow”というシステムを使っているとのことだった。
近くのレストランで夕食を取りながら、そのシステムの作り方などを中島さんと一緒にレクチャーしてもらい、このシステムがうまくいくかどうかが、馬場の状態を良くするカギになるということが分かった。
原理はそれほど難しくはないが、実際の施工でうまくいくかどうかは全くの未知数。
施工の際のアドバイスのためにKevinさんに日本に来てもらう約束をして別れた。

1日目から飛ばしまくってすっかりヘトヘト。だが、千葉の成功のためには頑張らねば!

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