2015年11月 渡りに船

ESJの秋は毎年忙しい。
9月に新しい年間コースが始まり、その後スザンヌ女史やヤン氏のクリニックを開催。さらに11月には最大のイベント「ESJフェスティバル」が行われる。
それだけでも十分に多忙だが、2015年はESJ千葉校のプロジェクトも同時進行。講座の合間を見て千葉へ下見に行き、地主さんとの話し合い、建設業者との打ち合わせなどをこなす。

しかし、この程度の出張頻度では、目標としている2016年春オープンにはとても間に合いそうもないと分かってきた。
しかも、土木、設備、電気といった複数業者との調整、さらには日本製の厩舎の中にドイツ製の馬房を建設する難しさなどを考えると、調整のプロを雇う必要があると感じていた。

そんな折、ESJフェスティバルが終わった翌日に知り合いの設計士からメールが入った。
「ごぶさたしています。神奈川での仕事が一段落したので飯田に帰ってきました。何か仕事の依頼があれば声を掛けてください・・・」!!!
冗談かと思うくらいのグッドタイミングで、設計士が空から降ってきたようだ。
彼は、僕の自宅の隣にある美味いそば処の大将の息子さんで、主に庭やランドスケープを中心に設計、監理を行なっている設計士&デザイナー。飯田の仕事も一度依頼したが、彼の都合がつかず、しばらく連絡が途絶えていたところだった。

僕はその日のうちに彼と連絡を取り、仕事を依頼した。
話してみると、彼は都会育ちながら、小さい頃(なんと小学生)から一人で北海道を放浪して自然に親しみ、またドイツ人の設計事務所で働いて自然や環境との調和を建築の中でも学んでいたそうだ。馬の知識はまったくないが、僕の見てきたドイツやヨーロッパの厩舎のイメージが共有できる人だと確信が持てた。しかも僕よりはるかに真面目!業者との交渉などもきちんとやってくれると期待が持てる!
「渡りに船」とは、まさにこのことを言うのだなあ、と実感。

【設計士 中島隆之さんのホームページ】
アトリエ屯(タムロ)
http://at-tamuro.com/

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